普段から着ているスーツをちゃんとメンテナンスしていますか?
どんなにいいスーツでも長い間着れば、ダメージが蓄積されていくもの。
色々なダメージの中でもよくあるのが、生地の繊維が逆立ってしまう「毛羽立ち」。
毛羽立ちは放置しておくと毛玉になり、さらに進行すると、生地が破れてしまうということも…。
もしあなたのスーツにも、知らず知らずのうちに、毛玉や破れができていたら…
上司や営業先からの印象が悪くなり、案件を任されなくなるなんてこともあるかもしれません。
身だしなみで仕事ぶりを評価されてしまうなんて、恐ろしいですよね。
この記事では毛羽立ちの原因や毛羽立ちを直す方法を紹介します。
最後まで読めば、手軽に毛玉立ちを直すことができるようになり、身だしなみへの心配が減りますよ。
スーツの毛羽立ちができる原因は?
スーツの毛羽立ちは、生地が擦れてることで静電気が発生し、繊維が逆立つことでできます。
また、アクリルやポリエステルといった合成繊維の生地には摩擦に弱い繊維が入っているので、他の生地に比べて毛羽立ちしやすいです。
この話を聞いて、
「いや、そんなスーツなんて擦ってないよ!」
って思うのは当然です。
ところが、私たちは日々の生活の多くの場面で、知らないうちに生地を擦っているんです!
そこで、スーツの中で毛羽立ちができやすい場所を紹介します。
肩・背中(ジャケット)
通勤時などでショルダーバッグやリュックを背負っていると、バックの重さで摩擦ができてしまう。
腋(ジャケット)・股(パンツ)
歩くと自然と左右の股や、腕を振ることで腋の部分同士が擦れ合ってしまう。
移動が多い仕事の人は注意。
お尻(パンツ)
お尻の部分がイスで擦れることで発生する。
座り仕事の人に目立ちがち。
特に、お尻と接する面がザラザラしているイスは、表面が柔らかいイスに比べて摩擦が生じやすい。
これ以外にも、洗濯でスーツが他の洗濯物と擦れることもあります。
私たちの生活のあらゆる場面に毛羽立ちを起こす危険性が潜んでいるんですねー。
この毛羽立った繊維がまとまると、「毛玉」ができます。
さすがに毛玉ができてしまうと、さすがに他人が見ても目立って恥ずかしいですよね。
営業もそうですが、合コンやお見合いで毛玉を見られると結果にダイレクトに影響しますよね。
異性の身だしなみから、その人の生活ぶりを想像する人も多いはず。
スーツについた毛玉を見て、
「この人の部屋は絶対汚いでしょ!」
って思われたら最後、このあとはひたすらむなしい時間を過ごすだけになってしまいます。
そんなことが起きないように、今すぐスーツをよく見てみましょう。
毛羽立ちや毛玉が見えますか?
もし見えたら、早急に処理しましょう!
ところで、この毛羽立ちなどはどうやって取ればいいのでしょうか?
手っ取り早い方法はクリーニング店にお願いすることですよね。
そもそもお店では対応してくれるのでしょうか?
スーツにできた毛羽立ちはクリーニングで直すことができる?
一般的にスーツの毛羽立ちは、クリーニング店で特別に対応してもらうということはありません。
なぜなら、通常のクリーニング工程の一つである「ブラッシング」という作業である程度はカバーできるからです。
このブラッシングで、逆立った繊維の流れを整えます。
また、毛玉は別料金の「毛玉取り」というオプションメニューで対応しているクリーニング店が多いです。
毛玉取りでは専用の道具を使って毛玉をカットして、生地から切り離します。
料金は簡単な作業が数百円程度で、高くても1,000円以下のお店がほとんど(基本のクリーニング代は別)。
自分で処理ができない面倒くさがりの人や忙しくて時間がない人にはオススメです。
クリーニングに出すときに、素材の材質と毛玉が気になるところをお店の人に伝えてきましょう。
生地や毛玉の状態によっては、完全に毛玉が取れるというわけではありません。
たとえば、薄手のものだと、無理に毛玉を切り離そうとして生地が破けてしまう場合があるからです。
大事なイベントの日の朝にクリーニングから戻ってきたけど、スーツに意外と毛玉が残っていた、なんていうことがあるかもしれません。
思いもしない事態にパニックにならないように、あらかじめお店の人に相談しましょう。
さて、毛羽立ちは通常のクリーニングの範囲で対応すると説明しましたが、こんなことを思うかもしれません。
わざわざ毛羽立ちを直すためにクリーニングに出すのはもったいないよ…
そんなあなたのために、自宅でできる毛羽立ちの取り方を紹介します。
スーツの毛羽立ちを自宅で直す方法
クリーニング以外で、毛羽立ちによる繊維の逆立ちを直す方法は2つあります。
それは「上下左右にスーツを軽く引っ張る」方法と、「アイロンの蒸気を使う」方法です。
詳しいやり方を見てみましょう。
上下左右に軽く引っ張る
気になる部分を優しく上下左右に引っ張るだけです。
生地に力を加えることで、繊維が元の流れに戻るようにします。
ただ、強く引っ張るのはNG!
思わぬシワや型崩れができるかもしれません。
それほど目立たない毛羽立ちを直すために、スーツの型が崩れては本末転倒ですよね。
型崩れは相手にみっともない印象を与えてしまいます。
もし軽く引っ張っても毛羽立ちがそのままだったら、次に紹介する方法を試しましょう。
アイロンの蒸気を使う
スチーム機能付きのアイロンの蒸気で繊維を柔らかくして、本来の流れに直します。
(もちろん、スチームアイロンでも対応可能)
手順を紹介します。
- 毛羽立ちが気になる箇所をアイロン台に乗せる。
- スーツから10センチ離して、蒸気をあてる。場所ごとに5秒が目安。
- ブラシで軽く繊維の流れを整える。
蒸気をあてるときは、設定温度に注意!
スーツの素材によって耐えられる温度が違います。
下を参考に、複数の素材が使われている時は、一番低い温度に設定してください。
- ナイロン・ポリエステル:110~130℃
- ウール:140~160℃
- 綿・麻:180~200℃
設定温度を守らないと、スーツが傷んでしまう恐れがあります。
よく起きる傷みが色褪せ!
色褪せは毛羽立ち以上に目立ってしまうので、せっかくの手入れが逆効果になってしまいます。
しかも、スーツの1か所だけが色褪せている、なんてことになると見られるのがすごく恥ずかしいですよね。
そのままスーツを着て行かざるを得ない状況になり、他人の目線が気になってしまって仕方がなくて、仕事のプレゼンどころではなかった…といったことがないように。
始める前には設定温度に気をつけましょうね。
まとめ
この記事では、「スーツにできた毛羽立ちはクリーニングで対応してもらえるか」、「自宅で毛羽立ちを直す方法」を紹介しました。
内容をまとめるとこんな感じ。
- 毛羽立ちは私たちが知らないうちに発生し、状態がひどくなれば毛玉やスーツの破れを引き起こす。
- 毛羽立ちは、クリーニングでは基本メニューで対応してもらえる。
- 毛羽立ちは自宅でも取れるが、アイロンを使う場合は設定温度に注意。
クリーニング店に相談するか、自分で直すか、自分の忙しさや毛羽立ち具合によって使い分けるといいですね。
定期的に手入れをして、大切なスーツはできるだけ長く着続けましょう!