突然ですが、あなたは大事にしているスーツを1着はお持ちでしょうか?
私は初めてのボーナスで買った一張羅のスーツを今も大事に持っています。
先日、ある営業先との会食にそのスーツを着て行ったのですが、会食の場所はなんとホルモン屋!
会食のあとで汗や焼き肉の臭いにまみれたスーツをクリーニングに出したのですが、戻ってきた服をビニール袋から出すと、なんと……臭いがまったく取れていませんでした!!
数日後に大事な商談が控えていた私。
「臭いが取れているだろう」と思っていた私は、思わず頭の中が真っ白になってしまいました。
人ごとだと笑っているそこのあなた!
こんなトラブルがあなたにも起きるかもしれません。。。
そこで、この記事ではスーツについた臭いがクリーニングに出しても取れなかった時の対処法についてご紹介します。
取れないスーツの臭いにはどんなものがある?
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まずスーツにつく臭いや菌には、主に次の種類があります。
- 汗や体臭
- タバコや食べ物などによる煙の臭い
- 発生したカビ
下記に詳細をまとめました。
汗や体臭
汗そのものには臭いがありませんが、汗がスーツに着いた皮脂や垢などと混ざり合ったところを、細菌が食べて分解することにより臭いが発生します。
スーツを頻繁に着ない人でも汗がついたスーツをしばらく放置していると、生地の奥まで細菌が繁殖してしまいます。
さすがにこのような細菌をまとった状態で大事なイベントには参加したくないですよね…。
タバコや食べ物などによる煙の臭い
タバコや焼き肉などの煙についても、スーツが煙を吸ったままにしておくと、生地の中に入り込んだ臭いがやっかいな存在と化してしまいます。
特にタバコの臭いは汗と混じると強烈ですよね。
喫煙者でない方の中にはこういった臭いには敏感だけれども、なかなか指摘できない人もいます。
そんな人にとって、このスーツの臭いはまさに「地獄」ですよね。
発生したカビ
雨に濡れるなどしてスーツに生えたカビも手ごわい存在。
多湿な梅雨や通気性が悪い環境にそのままの状態で晒しておくと、簡単には取り除けないほど増殖してしまうことに……。
クリーニングで落とせるとはいえ、自分のスーツがカビにまみれるのはショックですよね。
スーツの臭いがクリーニングに出しても取れない原因は?
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スーツについた臭いが取れないのはドライクリーニングが原因と考えられます。
クリーニング屋で行うドライクリーニングは、油汚れに対して高い効果を発揮するんです。
また水を使わない分、変色や縮みやすい性質を持つウールやシルク、カシミアといったものでも変色や縮みを避けられるというメリットがあります。
ただし、臭いがついたあとにしばらく放置したスーツは、生地の繊維の奥まで臭いが入り込んでいることから、一回のクリーニングでは臭いを取り除くのは難しいんですね。
さらに、汗が原因で発生する汚れは水溶性なので、そもそもドライクリーニングでは臭いが取れません。
では、クリーニング店のテクニックを信頼すべきではない、ということでしょうか?
いいえ、実はそうではないのですが、クリーニングに出すときはオプションの洗濯方法を利用する必要があるのです。
スーツについた消えない臭いはどう取る?クリーニング店は利用する?
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汗が原因で発生する汚れは水溶性なのでドライクリーニングでは臭いが取れないことを説明しました。
では、スーツについたなかなか取れない嫌な臭いはどうやって取ればいいのでしょうか?
1.自宅でできる方法
最もベーシックな方法は「湯船にお湯をためた浴室でスーツを干したあと、通気性の良い場所で乾燥させる」こと。
なぜ「浴室で干す」のか?
汗の臭いの元は水溶性の汚れです。
そこにお風呂の蒸気にあてることで、臭いの元が溶け出し、汚れを落とすことができるのです。
そのため、浴槽から蒸気が上がる入浴後のタイミングで、数時間干しましょう。
それから、風通しのよい日陰で十分に乾燥させてください。
風通しが悪いと、スーツが十分に乾燥せずにカビなどの臭いの元が残ってしまいます。
かといって、日当たりがいい場所で干すとスーツが変色してしまう恐れもあるので気をつけてください。
扇風機やドライヤーで風を送るのも手です。
ここはぜひ気をつけてほしいポイント!
面倒になってつい乾燥の時間を短くしたり、日が当たる場所で干したりしがちになるのは分かります。
しかし、たとえばカビの元が残ったままだと、そこから再度カビが増殖し、せっかく手入れしたスーツが台無しになってしまいます。
これでは悲しいですよね。
また、繊維の奥にたまった臭いの元については、スチームアイロンが効果的。
カビや臭いの元となる菌は高温に弱いためです。
この方法でもスーツをしっかり吊るし、十分に乾燥させるようにしてください。
2.クリーニング店の利用方法
とはいっても、スーツの臭いを取るのに一番確実なのはプロに頼ることですよね。
しかし、クリーニングで汗などの臭いが取れるのでしょうか?
実はクリーニング店の中には「汗抜き加工」や「ウェットクリーニング」といった特殊なオプションサービスを行っている業者があります。
1.汗抜き加工ってどんなもの?
「汗抜き加工」ではドライクリーニング中に特殊な溶剤を用いることで、油溶性・水溶性いずれの汚れにも対応することができます。
ただ、この方法では汗の汚れが取り切れない場合もあります。
2.ウェットクリーニングってどんなもの?
こういった汚れに対しては、ドライクリーニングのあとに水洗いを施す「ウェットクリーニング」が有効。
ただ、通常水洗いに弱い素材のスーツにウェットクリーニングを行うには、クリーニング業者に高度なテクニックが必要です。
そのため、「汗抜き加工」に比べ、高価で受け取りまでの期間が長いです。
このように「汗抜き加工」と「ウェットクリーニング」にはそれぞれメリットとデメリットがありますし、店によって行っているサービスが違うので、クリーニング店に相談しましょう。
また、どちらを利用するにしても、万一服の風合いや色合いが変わってしまうケースもあるので、スーツは上下セットで出したほうが安心です。
スーツを着るイベントでは、身だしなみを気にする人が多いので、上下で色合いに違いがあると気づかれやすいですよね。
そんな時に恥ずかしい思いをしないように、上下でクリーニングしてもらいましょう。
まとめ
今回は、スーツについた臭いが通常のクリーニングで取れなかった場合の対処法をご紹介しました。
記事全体をまとめると、こんな感じですかね。
・様々な臭いの中でも、汗の臭いのような水溶性の汚れは、通常のクリーニング(スーツに対して一般的に行われるドライクリーニング)で取り除くことが難しい
・水溶性の汚れに対し自宅でできることは、「スーツを浴室で干したあとに通気性の良い日陰で乾燥させる」方法。ただし、より確実に臭いを取りたい場合はプロの業者にお任せすること
・クリーニングに出す場合は、「汗抜き加工」もしくは「ウェットクリーニング」で依頼すること
大事な場面で使うスーツなら、より長く・気持ちよく使いたいですよね!
あなたも今回紹介した方法でスーツをカッコイイ状態に保ち、商談や会食などの場で相手に素敵なインパクトを残しましょう!