「結婚式で着たスーツはどう手入れすればいいの?」
以前、私はこのような悩みを持っていました。
あれは、生まれて初めて友だちの結婚式に招待された時のこと。
ビシッとキメたスーツで楽しいひと時を過ごしたのはいいものの、そのあとはスーツをそのまま自宅のクローゼットに保管してしまいました。
だって、結婚式のためだけに着たスーツをわざわざクリーニングに出すなんて面倒ですよね。
ところが、悲劇は次の結婚式の前日に起きました。
クローゼットの片隅で眠っていたスーツを取り出そうとしたところ、カビまみれになっていたのに気づいたのです!
一度クリーニングをサボってしまったために、奮発して買ったスーツを無駄にしてしまうとは……。
あの時の悲しさとパニックぶりといったらもう思い出したくありません。
この失敗を踏まえ、冒頭の疑問について色々と調べてみました。
この記事で、スーツの手入れにまつわるあなたの悩みをクリアにできればうれしいです。
結婚式で着たスーツをクリーニングに出す頻度は?
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通常、スーツをクリーニングに出す頻度は、夏場だと2~3週間に1回、冬場だと1シーズンに1~2回と言われています。
一方、結婚式で着用した場合は、毎回クリーニングするようにしましょう。
毎回出すなんてもったいないと思ってしまいますよね。
確かに、結婚式のスーツは1度着るとしばらく着用せず、長期間そのままで保管されがちです。
しかし、汗やシミ、食べかすなどが付着したままスーツを、風通しの悪いクローゼットにほったらかしにしていたらどうなるでしょうか?
シミが繊維の奥にこびりついたり細菌が繁殖したりと、臭いや虫食いを招く格好の環境を招いてしまうことはすぐ想像できてしまうと思います。
目立たない虫食いや変色はともかく、臭いに敏感な人は多いですよね。
もしあなたがスーツの問題に気づかずそれを着て行ったとしたら、周りの人たちはどんな反応をするでしょうか?
そんな状況をイメージするだけでも思わずゾッとしてしまいますよね。
このような理由から、結婚式でスーツを使う度にクリーニングに出すことをオススメします。
結婚式用のスーツのクリーニング方法には2種類ある?
クリーニングには、水を使わず石油系の有機溶剤で洗う「ドライクリーニング」と水を使った「ウェットクリーニング」の2種類があり、それぞれがメリットとデメリットがあります。
ドライクリーニングが威力を発揮するのは、油性ペン・インク、口紅・ファンデーション、マヨネーズなどといった油汚れ。
また、水を使わないため、服が縮んだり色落ちしたりする恐れが低く、水洗いに弱いウールやシルク、カシミアなどの素材を使ったスーツに適しています。
加えて、次回の結婚式の予定が無く、スーツを長期間保管する時にもオススメです。
一方、ウェットクリーニングは、油分を含まない飲食物によるシミや夏場の衣類の汗など水溶性の汚れに有効です。
また、ドライクリーニングで使用される溶剤を使わないため、なるべく生地へのダメージを抑えて風合いを残しつつ、臭いを取り除くことができます。
クリーニングは費用がかかってしまうものの、服が気持ちよい状態で返ってくるのはやはりプロの技が為せるところ。
ちなみに、私が好きなのはクリーニングで新品同様に生まれ変わったスーツに袖を通す瞬間です。
あの爽快感がたまりませんよね!
結婚式で着たスーツのクリーニングにかかる料金相場は?日数は?
結婚式用のスーツ(礼服)をクリーニングに出すと上下1セットあたり1,500円~2,500円、店によっては3,000円程度のところもあります。
一般的に受け取りまでに必要な日数は1日~3日ですが、朝出せば当日中に戻ってくる場合もあります。
また、ドライクリーニングの場合、店によっては1週間かかるかもしれません。
また、注文から受取りまでのすべてを店舗に行かずに、自宅で完結する「宅配クリーニング」というサービスも存在しますが、受け取りまで3週間かかるものもあるので、業者に事前確認しましょう。
さらに、クリーニングにオプションがつけられる店もあります。
市販の防虫剤の臭いが気になる方のために無臭で虫を寄せ付けない「防虫加工」やクリーニング後にダニやカビが生えるのを防ぐ「真空パック」などが選べる場合は検討してみてください。
せっかくクリ―ニングしたスーツでも、風通しが悪い場所で保管している間にカビが生える恐れがあります。
結婚式までスーツをチェックする機会がなく、ジャケットの背面にカビの模様ができたのを知らないまま結婚式に出席する、なんていうこともあるかもしれません。
もし他の出席者に指摘されれば恥ずかしいですし、あるいは帰宅後に自分で気づいた場合でも、それはもう末恐ろしいですよね。
結婚式で着用したスーツのクリーニングの出し方・注意点
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実際にクリーニングに出す場合は、次の3つの点に注意しておくと安心です。
上下セットで出す
目に見える汚れ具合によって、ジャケット・パンツのいずれかだけをクリーニングする方もいるかもしれません。
しかし、何度もクリーニングを行うと、服の風合いや色合いが微妙に変化することがあります。
上下で違和感が出てしまうとせっかくのスーツの見栄えが悪くなってしまうので、セットで出しましょう。
ちなみに、私は就職活動の面接の時に、他の志願者が上下でわずかに違う具合に変色したスーツを着ていたのを見たことがあります。
さすがに恥ずかしいですよね。
服装はその人の印象を左右するだけに、もったいないなと思いました。
ポケットの中身を確認しておく
思いのほか多いのが、ポケットの中に物が入ったままクリーニングに出てしまうこと。
事前にクリーニング店でもチェックはしますが、インクがにじんでシミができるなど服を傷つけてしまう恐れがあります。
また、中身が返ってこない可能性もあるので、必ず見ておきましょう。
私は以前、自転車の鍵を入れたままクリーニングに出したことがあります。
職場まで自転車で通勤していただけに、あの時はかなり焦りました……。
シミや糸のほつれ、ボタンの欠損などの有無を伝えておく
クリーニング後、場合によってはほつれがひどくなったり思いもよらぬ変色が起きたりする恐れもあります。
さらに、事前に確認できなかったシミに対処するために仕上がりまでの日数が長くなってしまうことも。
次の結婚式の日にちが迫っている中でクリーニングに出そうとすると、自分では服の不具合に気づいていながらも、黙って出したくなる気持ちも分かります。
でも、そういう時にかぎってトラブルが起きて、思うようにいかなくなるものですよね。
そういった事態を避けるためにも、服のシミや痛みは事前に伝えておくと安心です。
結婚式で着たスーツがクリーニングから戻ってきたらどう保管する?
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クリーニングした服でも、保管時にカビができたり虫に食われたりする恐れがあります。
せっかくお金を払ってプロの手でキレイにしてもらったのに、スーツに虫食いのあとができてしまったら悲惨ですよね。
ましてや、それを他の出席者から指摘されてしまったら、顔から火が噴き出そうになります。
以下を実践し、防湿・防虫対策をしっかりと行いましょう。
ビニール袋を外す
まずクリーニングから戻ってきたスーツのビニール袋を外しましょう。
通気性が悪い状態でスーツを保管すると、カビや変色の原因になります。
特別なオプションを付けていないかぎり、ビニール袋のまま保管すると袋の内部に湿気がたまってしまいますので、真っ先にビニール袋から外すことをお勧めします!
通気性の良い場所で、ほかの衣服とは隙間を開けて収納する
ほかの服と2~3㎝間隔を空けて保管し、最低週2~3日はクローゼットやタンスを開けて1~2時間の換気を行うとよいでしょう。
防湿剤を置くとより効果的ですので、併用して防湿対策を行ってみてください。
専用のハンガーを使う
クリーニング屋さんのワイヤーハンガーのままスーツを保管すると、型崩れが起きる恐れがあるため、家では保管専用のハンガーを使用しましょう。
服の肩のラインに合う幅がある形がオススメです。
防虫剤を置く
上記とあわせて、虫食いで大切なスーツに穴が空いてしまうなどのトラブルを防ぐためにも、防虫剤はマストで必要ですね。
まとめ
今回は、結婚式で着たスーツをクリーニングに出す頻度や保管方法などについて説明しました。
ポイントは「スーツを着るごとにクリーニングに出す」ことです。
このポイントに気を付けておけば、大事なスーツを思わぬカビや変色から守ることができますので、一度試してみてくださいね。
ちゃんと保管しておけば、また結婚式に出席するときも、新品同様のスーツで気持ちよく参加することができます。
あなたがこれからも素敵なスーツ姿で結婚式を楽しめることを心より願っています。